時計の基本的な操作方法

ねじ込み式リューズの操作

リューズがねじ込まれている状態

リューズが
ねじ込まれている状態

リューズが解放された状態

リューズが
解放された状態

ロレックスやダイバーズウォッチなど、防水機能が高い時計ではリューズをねじ込むことでケースを密閉し防水性能を保っています。ねじ込み式リューズの時計では、最初にリューズを緩めてねじ込みを解除してから、巻き上げや時刻調整等の操作を行ってください。

一般的に、リューズをそのままの状態で上方向(6時方向・時計回り)に軽く回せるものはねじ込みが無いタイプの時計です。逆に、リューズが固く動かせないものはねじ込み式リューズの可能性があります。

リューズの操作後は、必ず十分にリューズをねじ込んでください。ケース側に軽く押し込みながら回すとねじ込みができます。

なお、水中や水がかかる場所では絶対にリューズを操作しないようにお気をつけください。

ゼンマイの巻き上げ

ゼンマイの巻き上げ

ゼンマイの巻き上げ

機械式時計(自動巻き・手巻き時計)やスプリングドライブの場合、ご使用前にまずゼンマイを巻き上げる必要があります。電池で動くクォーツ式時計では不要です。

リューズを回してゼンマイを巻き上げます。ほとんどのものが上方向(6時方向・時計回り)ですが、時計により異なります(巻き上げられている場合は少し抵抗があり、「シャリシャリ」といった音がします)。

手巻き時計

リューズの回転が重くなってきて、軽く回せなくなったら「巻き止まり」状態となり、巻き上げ完了です。一般的には40~50回程度が目安です。

「巻き止まり」からさらにリューズを無理に回してしまうと、ゼンマイが切れてしまうのでご注意ください(「巻き止まり」がない時計もあります)。

完全に巻き上がった状態と、時計が止まる寸前では時計の進み方が異なってくるため、毎日同じタイミングで巻き上げをすることをお勧めします。

自動巻き時計

自動巻きは時計を着用している際に、腕の動きで内部のおもり(ローター)が回転することで、自動的にゼンマイを巻き上げる機構です。ただし、自動巻時計でも、完全に止まった状態から使用する際は40〜50回程度手巻きをしてからご使用ください。なお、手巻き時計と異なり「巻き止まり」はありません。

着用していてもデスクワークが主で十分な腕の動きが無いなどの場合は、すぐに止まってしまったり精度が著しく悪くなってしまったりすることがあります。この場合も手巻きを併用してご使用ください。

*時計を振っても十分に巻き上がりません。また、衝撃により思わぬ不具合の原因になる事があります。

時刻合わせ

日付機能の有無によって調整方法が異なります。誤操作は故障の原因となりますので、ご注意ください。

なお、基本的に右回り(時計回り)に作動するように製造されています。時刻・日付調整の際に左回し(逆回し)をすると、故障の原因となる場合がありますのでご注意ください。

時間表示のみの時計(日付機能が無い)

日付(デイト)表示機能がない時計は、操作方法もシンプルです。

時間表示のみの時計 チューダー ブラックベイ

  • ・時刻の調整

    リューズを外側に軽く引っ張り、引き出してください。この状態でリューズを回すと、針が動きます。

    リューズ1段引き

    1段引き

    リューズをケース側に押して戻す

    進行方向に回して時刻を調整し、リューズをケース側に押して戻せば操作完了です。

日付(デイト)機能がある時計

日付機能がある時計で日付が大きくずれてしまった場合は、日付を早送り調整してから時刻を調整します。

日付(デイト)表示機能がある時計 モーリス・ラクロア アイコン

日付機能のある時計は、リューズが2段回引き出せるようになっています。

1段階目が「日付調整」、2段階目が「時刻調整」と切り替わるものが一般的です。ただし、ゼニスのエル・プリメロを搭載したものなど、一部の時計では異なる場合があります。

日付調整

1段:日付調整

時刻調整

2段:時刻調整

  • ・日付の調整

    日付を変更する際に誤った操作を行うと、時計が故障してしまう場合があります。以下の手順に沿っての操作をお勧めします。

    日付を調整する前に、まず時刻を調整します。

    リューズを外側に軽く引っ張り、2段階目まで引き出してください。この状態でリューズを回すと、針が動いて時間調整ができます。

    時刻を7時(19時)に合わせます。

    時刻調整

    2段:時刻調整

    2段引きで時刻を7時(19時)に合わせる

    その後、リューズを1段目まで戻します。再度リューズを回して、日付を早送りします。

    日付を「合わせたい日付の一日前」になるまで早送りしてください。下記画像の例では30日に合わせたいため、29日まで早送りしています。

    日付調整

    1段:日付調整

    1段引きで日付を「合わせたい日付の一日前」になるまで早送りする

    なお、曜日表示機能がついている時計の場合、1段引きの状態でリューズを逆回転させると曜日表示を早送りできます。日付と同じく「合わせたい日付の一日前」になるまで早送りしてください。

  • ・時刻の調整

    日付の調整後は、リューズを再度2段目まで引き出してください。

    針を進めていき、日付が1日進むタイミングが夜(午前)の12時です。そのまま針を動かし、合わせたい時間に調整してください。

    時刻調整

    2段:時刻調整

    2段引きで時刻調整後、リューズを押し込んでロックする

    なお、午前と午後を間違えて合わせると、昼の12時に日付が変わってしまいますのでご注意ください。

    日付・曜日の調整が完了したら、リューズを押し込んで戻してください。ねじ込み式リューズの場合は、ケース側に軽く押し込みながら回し、十分にねじ込んでください。

  • 日付合わせ(日付の早送り)は、時計の針が20時〜6時の間を指しているときに行わないでください。機械の設計上、故障の原因となります。また、そのような操作による故障は保証対象外となります。ご注意ください。

    腕時計の日付調整禁止時間帯

    日付機能は深夜0時前後で変わりますが、機械内部では20時間前後から日付送りの準備が始まり6時前後に動作が完了します。

    この時間の間に日付早送り調整を行いますと機械の設計上、故障の原因となります。

    日付早送り調整を行う際は必ず先に針送りで深夜0時ではないことを確認し、20時〜6時の間を避けて調整を行ってください。

    また、禁止時間帯が異なる・禁止時間帯が存在しないモデルもございます。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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