ロレックスの「サブマリーナー」や「コスモグラフ デイトナ」は、世界的に人気のあるモデルですが、そのモデル名の後に続く「126610LV」や「126500LN」といった、数字やアルファベットで構成された“型番”にも、実はしっかりと意味があることをご存じでしょうか？？

『型番ってよく見るけど、文字列の意味まではよく分からない…』
そんな方も少なくないと思います。

型番はロレックスの時計に限ったものではなく、新幹線の「N700S」系車両、リーバイスのデニム「501XX」、モビルスーツのガンダム「RX-78」などなど、さまざまな製品において型番は、その特徴やシリーズを表す重要な要素として存在しています。

中でもロレックスの型番は、ロレックスではモデル名や素材、仕様などの情報を読み解くカギになる、知っておいて損はない重要なポイントなんです。

この記事を読めば、今まで「ただの文字列」としか見えなかった型番が、ロレックスのモデルチェンジの歴史を物語る“家系図”や“設計図”のように感じられるかもしれません。

ロレックスの奥深い世界を知るきっかけとして、ぜひ参考にしてみてください！

ロレックスの型番はどこにある？

【リファレンスナンバー/Reference Number】（略してRef.）とも呼ばれる型番。

ロレックスの型番は、数字とアルファベットの文字で構成されています。

時計のどこにあるかご存知でしょうか？

ブレスレットを専用工具で取り外した位置に、文字や数字が刻印されています。

↑ブレスレットを外した状態のケース

12時側のケース側面に、ロレックスのオリジナルを意味する『ORIG. ROLEX DESIGN』の文字が上段に、下段に型番の数字が刻印されています。

↑エクスプローラーの型番が刻印されています。

型番は常に見えるわけではなく、バネ棒外し等の専用工具でブレスレットを外さなければ確認できない位置に刻印されています。

型番がケース裏ではなく、ブレスレットを外さないと絶対に見えないため、この位置にロレックスが型番を刻印していることをご存じない方も多いかもしれません。

↑ケース裏に型番などの情報が刻印されたチューダー

↑ケース裏に何も情報の刻印が無いロレックス

チューダーやオメガなどのようにケース裏に型番やシリアルナンバーなどの刻印が無い、シンプルなところもロレックスらしいですよね。

また、ブレスレットを外さなくても、ギャランティカードにも型番が記載されています。

ロレックスの型番の見方

数字やアルファベットなどの英数字で構成されているロレックスの型番ですが、見方を理解すると下記の4つの要素が読み取れます。

↑数字とアルファベットで構成された型番

①最初の2～4つ目の数字でモデル（シリーズ）がわかる

サブマリーナーやエクスプローラーなどロレックスの時計は、最初の2つから4つ目までの数字で何のモデルかわかります。

最初の数字	モデル名
14・114	エアキング・エクスプローラーなど
140	エアキング・サブマリーナーなど
142・1142・2142	エクスプローラー1・オイスターパーペチュアルなど
16・116	デイトジャスト・デイトジャスト2・クロノメーターなど
166・1166	サブマリーナ・シードゥエラー・ヨットマスターなど
167・1167	GMTマスター・GMTマスター2など
17・170	オイスタークオーツ・デイトジャストなど
18・118	デイデイト
218	デイデイト2
68・1686 （69・1696）	ヨットマスター・デイトジャスト（レディース）
77・177 （76・176）	オイスターパーペチュアル（レディース）
78・178 （79・179）	デイトジャスト（レディース）

型番の先頭部分を見るだけで、おおよそ何のモデルか一目瞭然です。

②後ろから2つ目の番号でベゼルの種類・形状がわかる

ベゼルの種類は、「後ろから2つ目の数字」で見分けられます。

番号	ベゼルの種類	ベゼル画像
0	スムースベゼルなど
1	ファインリーエンジンターンドベゼルなど
2	エンジンターンドベゼルなど
3	フルーテッドベゼルなど
4	手掘りベゼルなど
5	ピラミッドベゼルなど
6	回転ベゼルなど

※この表とおりではない例外も存在します。

手作業で仕上げられた”ハンドエングレービングベゼル”とも呼ばれる「手掘りベゼル」や、ピラミッド状の立体的なパターンが連なる「ピラミッドベゼル」は、主に特別オーダーモデルなどで、ごく少数のみ生産された希少な仕様です。

また、かつてエアキングなどに採用されていた「エンジンターンドベゼル」も含め、これらは現行のロレックスには存在せず、希少価値の高いディテールとして注目されています。

▼ベゼルについて詳しくは、下記もご覧ください。

 

③最後の番号でケース・ブレスレット素材がわかる

ロレックスの時計には、さまざまな素材が採用されています。
型番の最後の番号が、ケースやブレスレットに用いられるメインの素材を示しています。

型番の末尾が「7」で終わるモデルは、1980年代に価格を抑える目的で採用された14Kイエローゴールド素材のモデルに使われていました。その後しばらく存在していませんでしたが、2022年に登場した「ディープシー チャレンジ 126067」で復活し、ロレックスが独自に開発したチタン素材”RLXチタン”を表す番号として再び使われています。

▼ロレックスの素材について、下記もご覧ください。

 

④型番の最後のアルファベットで装飾がわかる

型番の数字の末尾にアルファベットがある場合、これは装飾や仕様を意味しています。

主にベゼルのカラーなどを表していて、ロレックス公式で明言されているわけではありませんが、
例えばLNでは、Lunette Noire(ルネット ノワール)の略でフランス語でブラックベゼルのことを指していると言われています。

 

まとめ

ロレックスの【型番】について、理解が深まりましたでしょうか？

ご紹介したとおり、ロレックスの型番にはモデルごとの個性や特徴、そして素材の違いまでが緻密に反映されています。

ぜひこの機会に、ご自身のロレックスの型番をチェックしてみてください。

そのひとつひとつの数字には、ロレックスならではの哲学とクラフトマンシップが込められています。

このほかにも、ロレックスに関する豆知識や情報を多数ご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

さすが”時計の王様”ロレックスは、奥が深いですよね。

それでは、またお会いしましょう！

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