鏡、開きましたか?
極寒の渋谷からこんにちは、お転婆店頭スタッフのスギモトです。お転婆なので転んだりしないように気をつけなきゃいけません、店頭(転倒)だけに。
この記事の目次
2017年のIWC新作 インヂュニア
さて、ご挨拶ギャグがきれいにキマったところで本題です。毎年この時期は、新作発表の話題で持ち切り!ですが、今日は2017年、昨年デビューの新生インヂュニアについて書きます。なぜ今かって?今日思いついたからです。
新型インヂュニア オートマチック Ref.3570 の概要
新型インヂュニアは、以下の3パターンで発売されているようです。
①IW357001
…ステンレススティール製(SV文字盤)+ストラップ
②IW357002
…ステンレススティール製(BK文字盤)+ブレス
③IW357003
…18Kレッドゴールド製+ストラップ
前型インヂュニア オートマチック Ref. IW323902の概要
ひとつ前のRef.3239がこちら(お転婆スタッフ私物)。こちらは2013年にデビューしています。
新旧のインヂュニアの並べてデザインを比較してみる
二つ並べてみるとこんな感じ。『えっコレ同じシリーズなの??』ってなりますよね。
新型のRef.3570と前型のRef.3239はルーツが違うからデザインも違う
それもそのはず、前型のインヂュニアは巨匠ジェラルド・ジェンタがデザインしたインヂュニアSL(Ref.1832)をルーツにしています(画像が無くてすいません)。
片や新型は、それより前の「最初のインヂュニア」をモチーフにしているらしいです。最初のインヂュニアとは何ぞや、と紐解くと…1955年のRef.666ADが該当するようです。
こちらも写真がありませんが、資料によると軟鉄製インナーケース付きの耐磁時計だったようです。デザインは…まぁ今見ればなんてことはない3針の時計って感じです。一言でいえば『ザ・時計』です。(当時としてはかなりデカかったようですが)
インヂュニア=耐磁の図式は完全に無くなった
ルーツが違うのでデザインが全然違うんだよ!ってのはわかりましたが、新型のスペックノートからは「耐磁性軟鉄製インナーケース」の文字が消えてしまいました。
インヂュニア=耐磁の図式は完全に無くなったようです。
クロノグラフの方は自社ムーブ (Cal.69375)を積んでいる為か、シースルーバックになっているので納得できなくもありませんが、三針モデルに関してはCal.35111というニックネームのセリタ(汎用ムーブメント)を積んでいます。
外観の違いを細かくチェック
こうなってくると何をしたかったのか最早分かりません。分からないので、外観の違いをもっとチェックしてみましょう。
仕上げの違い
旧型は、表面積の殆どがヘアライン仕上げなのに対し、新型はベゼル周りとコマの中央などがポリッシュ仕上げになっています。
ケースのごつごつ感が無くなった上に、ポリッシュなのでぐっとドレスウォッチらしい雰囲気になりました。
文字盤を比較
文字盤に注目してみると、新型は艶のあるサンレイ仕上げになっていました(前型はマット仕上げ)。
インデックスのバーの端には夜光塗料がポツンとのっています。これはヴィンテージモデルを意識しているんでしょうね。
よぉーく見ると、秒針の先が矢印になっていてちょっとカワイイです。
新旧のインヂュニアを着けて比較してみる
では実際に着用して比較してみます。
サイズ感と装着感
サイズ感を見てみましょう。
実測サイズ(ベゼル部分で)
旧型(左) 約39mm / 新型(右) 約40mm
着けてみるとこんな感じ。サイズは殆ど一緒、むしろ新型の方が大きいのですが、見た目は明らかに旧型の方が大きいです。間違いなく特徴的なデザインのラグの仕業です。
ブレスレットが薄くなっているのも貢献してか、新型の方がだいぶ軽く感じますね。時計屋の店員に嬉しい、『簡単にコマを取り外せるボタン』は健在です!ありがとうIWC。
ブレスレットに注目
そして、パイロットウォッチに搭載されている、『IWCマークを押して微調整』機能も新たに追加されているではありませんか。
さらに着けてみると分かるのは、ブレスのフィット感の向上です。
コマ一つ一つが小さくなっているので、しなやかに曲がるんです。
革ベルトを着けられる
もう一つのポイントは、革ベルトを着けられるようになったこと。
ケースは共通で、一般的なバネ棒で留まっているタイプのようなので、汎用のベルトに交換できるでしょう。
これで旧インヂュニアオーナーが成しえなった、夏はブレス→冬はベルトの二度美味しい運用が可能になりました。
新旧のインヂュニア 比較して分かったこと?
色々と前型と比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。名前がインヂュニアなだけじゃないか、ってくらい様変わりしたインヂュニア。
どちらがお好みですか?
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それでは、私は鏡開いた餅を調理する時間なので帰ります。また来〇!