お久し振りでございます。買取部のアイバです。
セイコー V.F.A.クオーツ
今回は珍しいものの、時計ファンとしては外し気味の一本をご紹介したいと思います。セイコー「V.F.A.クオーツ」。
V.F.A.とは”Very Fine Adjusted”の略で、特別調整品の意味です。元々は機械式のグランドセイコーを特別に選ばれた技術者が調整したムーブメントを搭載したスペシャルモデルでした。
1969年にセイコーが世界初のクオーツ腕時計「アストロン」を発売。その後、精度面で圧倒的に機械式に優るクオーツの究極の精度を実現した高性能モデルとして「V.F.A.」の名は受け継がれます。
搭載しているムーブメント「38SQW」のカタログ上の月差は± 5 秒を誇り、現在の基準でも十分すぎるスペックですね。
この時計の年式は1973年製で、38SQW は1971年の開発だという事を考えると当時はかなりショッキングな一本だったんではないでしょうか。
かなりの厚さがあるにもかかわらず、電池の所はこんもり盛り上がっています。これだけ大きめの電池が入れられてたのは、電池の性能とムーブメントの電気の消耗量の大きさの両方でしょうね。
私の記憶によれば、当時の定価は50万円台(うろ覚えなので間違っていたらすみません)。1973年の大卒初任給が6万3499円 、ビール160円(10月)、かけそば150円 、らしいので相当高価な時計だったのですね。
側面の加工の手のかかり方もさすがです。
時計をとっかかりに色々調べるのも面白いものです。皆様も自分の愛機についていろいろ調べてくださいませ。