BMG(Bulk Metallic Glass)-TECHとは、リキッド・メタルと言われる合金を、融解・急冷・高温高圧注入することでできる素材です。

形成上、原子構造が揃う前に凝固されるので不規則な原子構造となり（規則的な構造だと生じる弱い部分が、不規則だと打ち消し合うようなイメージ）、ステンレスよりも堅固で軽く、優れた堅牢性、腐食、外部からの衝撃、磁気への高い耐性が備わっています。

BMG-TECHは、パネライが世界で初めて開発に成功し、2019年にサブマーシブルに採用されました。過酷な環境での使用を想定とするダイバーズウォッチにぴったりの素材です。

カーボンファイバーと高分子ポリマーPEEK（ポリエーテル・エーテル・ケトン）を高圧圧縮することで生成される、非常に軽いだけでなく耐衝撃性にも優れた新素材です。耐食性にも優れているので、アレルギーを起こしにくい特徴もあります。

カーボンの繊維を何層にも重ねて圧縮するので、すべて異なるカモフラージュ柄のような模様が生まれます。

2017年に時計業界では初となる、ケース素材にカーボテックを使用したパネライのルミノール1950が発表されました。以降、ルミノールとサブマーシブルのシリーズにおいて、その軽さと丈夫さを知ることができます。