既に大型時計の定番となった感のあるビックバンですが、その実力はいかに!?
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インターネットで調べてみれば、多種多様なビックバンが存在することが分かります。
販売を担当していて個人的に感じるのは、“丁度良い”雰囲気を持っているという事です。
やり過ぎず、それでいて個性的であり、現代を表すデザイン。
ビッグバンは、HUBLOTに素晴らしい成果をもたらしました。
2005年バーゼルワールドに登場したこのモデルは、“大型化”の波に乗っただけではなく、新たなる波を起こしたと言えます。
それはメーカーのコンセプトである、 【Fusion of the Watchmaker's Art】 を強く前面に押し出したからでしょう。
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HUBLOTに一体何が起きたのか?
1977年にカルロ・ロッコ氏によって創業されたHUBLOTは、3年の歳月を費やしてラバーストラップの付け心地と質感にこだわった時計開発を進め、1980年にラバーストラップとラグジュアリーなピンクゴールドケースを組み合わせたモデルを発表して高い評価を得ました。それ以降、大量生産された万人向けの時計を作るのではなく、こだわりを持った“わかる人”に向けた内容の濃い時計を生産し続けて今日に至ります。 ビックバン以前のラインナップとして・・・ |
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文字盤には【MDM】と記入されています。
これはまだカルロ・ロッコ氏がウブロを経営していた頃の社名ですね。
カバーの付いたMDMもありましたね。 アートコレクションとして、エングレーバーのキース・エンゲルバート氏が手掛けた馬・ライオン・象などをモチーフにした文字盤を採用したものや、カバー表面にバイスタイと呼ばれる技法を使った美しいコレクションもありました。 |
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今見ると非常に懐かしい気がしてしまいます。
シンプルなデザインが今でも“HUBLOT”らしさを感じさせます。
ベゼルにネジが無いところがポイントなのかもしれません・・・ |
クラシックレギュレーター |
トラデション |
プロフェッショナルダイバー |
ブレスのデザインがとても珍しい。一筋縄ではいかない雰囲気です。 |
MDM ビックカレンダー
フランス語で船窓を意味するHUBLOTの名を具現化したモデルです。 |
MDM GMT エレガントなスタイルにGMTを組み合わせたスタイリッシュなモデル。 |
エレガント シャンルベ
他にもアートコレクションとして、クロゾワネ技法によってキューピットが描かれたものや、日本の伝統工芸を使った“URUSHI”コレクションなどがあります。 |
グランカンティエム(WG) シンプルなだけじゃない魅力を持ったデイデイトです。
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これを見て思うのは、ビッグバンは2005年になって突然現れたのではなく、 明らかに既存モデルのベクトル上にあるシリーズだと言う事です。
ここで登場するのが『ジャンクロード・ビバー氏』の存在です。
簡単に経歴をまとめてみました。
当初オーデマ・ピゲに入社し、後に1980年オメガ・プロダクトマネージャーに就任。 2年間をオメガで過ごした後退社、その後ブランパンを買収し10年掛けて復興させる。
SIHH(現スウォッチグループ)に復興したブランパンを売却後、スウォッチグループ運営委員に就任。(再びオメガグループの一員となる) オメガの有名人を起用した広告とマーケティングに携わる。
10年後の2003年にウブロへ転職。 徹底したマーケティングとブランド作りのノウハウを注ぎ込み、2005年4月に【ビックバン】をバーゼルワールドで発表する。
その時計つくりの特徴は、明確なコンセプトと徹底したマーケティングにあるのでしょう。 独立系ムーブメント開発会社BNBと組み刺激的なモデルを発表しているのは、きっとオーデマ・ピゲ時代に見てきたムーブメント開発会社ルノー・エ・パピとの関係から来ているのかと・・・
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トゥールビヨンビガーバンゴールドマット 308.PI.500.RX
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トランスパレント仕上げで見るからにスペシャルなイメージです。
通常のメーカーならピンクゴールドをポリッシュ仕上げして素材感を出してくるのが常套手段ですが、HUBLOTは違います。
あえてマットに仕上げてハードな雰囲気を漂わせています。
この時計の見所はやはり歯車のようなプレートです。これを初めて見た時は衝撃的でした。
ムーブメントのパーツでさえ表現の一部にしてしまうとは。 |
ラインナップされているビックバンとして、
ラバーにステンレス・セラミック・カーボン・ケプラーという多様な素材を使い、一つの時計として作り上げるところがHUBLOTの凄さ。 |
そして挑戦的な存在としての『マグバン』。
地板・ブリッジ・スクリューにはチタニウムを使い、ケースにはマグネシウムを採用し、正に【Fusion of the Watchmaker's Art】を表現しています。 |
素材との融合だけに留まらず、スポーツ選手や著名人との融合も果たしています。 |
ビッグバン フドロワイヤント セナ 315.CI.1129. RX.AES09 |
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ブラジルのヒーローでありF1界のレジェンド、アイルトン・セナとのコラボレーション・ビックバン。
ケースサイドに貼られたブラジルの国旗が素晴らしい。 シースルーバックのガラス面には、セナのヘルメットをプリント。細部に至る所までキッチリと仕上げています。
2010年、アメリカズ・カップの公式タイムキーパーとして採用されたHUBLOTは、
チーム・アリンギをスポンサードし、キングパワー・アリンギを発表しました。 |
キングパワー アリンギ 710.CI.0110.RX.AGI10 |
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フルブラック外装のケースにチーム・アリンギの赤いマークが際立ち、 48oというケース径により、強烈なインパクトを演出しています。 ケースの存在感に引けを取らない、HUBLOTのアイデンティティでもあるラバーベルトが高級感を引き出しています。
更には、2010年ワールドカップの公式タイムキーパーとして、存在感を世界に向けて 強烈にアピールしています。 特に今大会注目の存在として・・・ |
ビッグバン マラドーナ 318.CI.1129.GR.DMA09
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当然といえば当然ですが、この姿が刻まれています。 |
アルゼンチン代表監督、ディエゴ・マラドーナとの融合です。
エース番号10がプリントされており、 分積算計をサッカーのハーフタイムである45分としている点が徹底しています。
確固たる美意識を持ち、力強い存在感を放つHUBLOT
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vol.8
《Breguet》
ブレゲの時間軸