お久しぶりです、アイバです。
本日は店頭にご来店のかただけが対象になってしまうので恐縮なのですが、保証無しコーナーからヴィンテージモデルのお勧め品を紹介したいと思います。
無銘の盲人用ポケットウォッチ

まずはこちら、無銘の盲人用ポケットウォッチ。
現在ではクォーツの読み上げ式ができ、さほど難しいものではなくなりましたが、機械式の時計では少し特殊な作りが必要です。
盲人時計は直接針を触るため太い針が必須。
そのため、太い針を安定して動かすのに強いトルク(力)を持つムーブメントを搭載します。秒針は無いために絶対的な精度より壊れにくい作りが優先されます。
この時計が珍しいのは、
①ケースが14金製であること
盲人時計はその役割上、装飾的な要素は通常与えられません。需要が無い金無垢の盲人時計はかなり珍しいのです。
②搭載しているムーブメントが高級品
無銘ではありますが、きちんとしたグレードのムーブメントです。チラネジ付で金メッキで化粧もされており、それなりのメーカー製でもおかしくありません。
こちらは私が持っているスミスの盲人用ポケットウォッチ。一目瞭然ですね。
これだけのものだと何処かのお金持ちがオーダーで作らせたのかもしれません。ちなみにお値段は6万8000円です。
二重ケースのゼニス
二本目のお勧めはこちらのゼニスです。
ラグのヒンジの形から多分1910年から20年代ぐらいのもの。陶板のダイヤルはポケットウォッチからのお約束で12時が赤くなっています。
ゼニスが「ゼニス」という社名になったのは1911年ですので、ゼニスになって最初期のモデルではないでしょうか。
ケースはやはり懐中時計の影響を受けている二重ケースです。素材は多分シルバーだと思います。
雰囲気が良く、きちんと手をかけていただけるかたなら十分使える一本です。
お値段は2万8000円となっています。
まだまだお値打ちの時計が沢山有りますので、是非、ご来店の上、ご自身の目でお宝を発掘してください。