こんにちは、営業部の清水です。
今回は、新基準となった「ジュネーブシール」について。
今年で125周年をむかえるジュネーブシールとは
1886年に発足された、ジュネーブ市が定める規定に基づいた厳しい品質規定です。
ジュネーブ州の紋章
2008年 スイスジュネーブ レマン湖
パテックフィリップを筆頭に、
ロジェ・デュブイやヴァシュロンコンスタンタン等、
一流のブランドが規定をクリアした素晴らしいムーブメントを作っています。
おおまかにまとめるとこんな内容の12項目の基準です。
■スイスジュネーブ州内で製造・組立られていること
■あらゆるパーツの仕上げ方法・組立方法・厚みが規定に準じていること
(例:スチール製部品の縁はポリッシュ仕上げ 等)
■使用不可パーツを使用していないこと
(例:ワイヤースプリング使用不可 等)
「ジュネーブシール=ムーブメントの審美性」という認識が強いですが、
ジュネーブシールを取得するとCOSCクロノメーターの認定も得られるため
(実際にテストにパスした訳ではないですが)精度も申し分ないと言えます。
※ただパテックに関しては2010年以降ジュネーブシールの基準を上回る
「パテックフィリップシール」なるものを独自規格とし、
ムーブメントにはPPのマークが刻印されています。
今回(2011年11月)に改定・追加となった内容は下記のとおり
※2013年6月までに完全移行の見込み
■すべて手作りであること
■ケージング後の状態で精度・防水性・パワーリザーブ、各種機能の4項目をテストすること
■ジュネーブタイムラボによって客観的にテストすること
・・・けっこう厳しいですね。「テスト」の基準がどの程度かはわかりませんが、
美しさと機能性を追求した、さらにハイグレードなムーブメントが出てきそうですね。
早速その新基準をパスしたモデルがこちら。
ヴァシュロン・コンスタンタンの
パトリモニー・トラディショナル・14デイズ・トゥールビヨン(Cal.2260)
香箱を4つにすることで14日間のロングパワーリザーブが実現しています。
さらに仕上げに11時間以上かけたブリッジや、マルタ十字型のキャリッジ。
予価2000万オーバーと価格も天晴ですが、
愛好家垂涎の1本なのではないでしょうか。
これから続々と新しいタイムピースが出てくると思うと
楽しみでなりませんね!