さてバイクの季節も終了気味の季節になってきました。みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私はそろそろ年末の大掃除に向けてお片付けをしないと家族からの目が厳しくなってきています。あのバイクのパーツやらこのバイクのパーツやらあのPCのパーツやら時計の本がごっそりと・・・とまあ色々ありまして
この記事の目次
最近宝石広場では革ベルトの販売に力が入ってます
パネライにFITする革ベルトやデイトナにFITする革ベルトなどフランク・ミューラーのロングアイランドに使えるベルトも有ったり、カラーバリエーションに富んでいます。
オートクチュールやカスタムやらと色々な言葉を使って他でも革ベルトを見るのですが、なんか言葉的にしっくりこない。
オートクチュール
基本的にこの言葉はつかえない気がします。なぜなら限られたパリの高級衣装店組合に属しているメゾンが仕立てたモノだけがオートクチュールとなるわけです。
カスタム
既存の製品を好きなように改造することを指しています。なので純正の革ベルトに手を加えればカスタムベルトとなるようです。
純正ではないが〇〇に取り付けられるベルトという事は、〇〇オリジナルベルトと表現するのが正しいのでしょうか。
既存(純正)の形を基準として材質・色等を替えただけでは収まりきれないのが、スタッフタカギのダメな所なのか!!既存の形に縛られないスタイルを求めてしまう気持ちが強いので形も材質も純正からかけ離れたオンリーワンを作らせて頂きました。
自分の手持ちの時計だと革ベルトが一本しかないのと、現状のスタイルで余り変更する余地が無いので、お客様にお願いをしてしまいました。
『ちょっとハードなベルト作りませんか?』
日頃から大変お世話になっているお客様だからこそ理解していただけました。
テイストだけお伺いして後は私の思うスタイルにしていくという無茶っぷりです。でも予算は常識の範囲内で・・・(たぶんここが一番大事です)。
※個人オーダーの受付はいたしません。完全にシェフの気まぐれうんちゃら的な 私の好みに合わせて下さいという感じなんです。販売も受け付けもできませんのでご了承ください。
販売ベースには全くならないのですが、最近色々な革ベルトを販売していくうちに一度くらい作ってみたいという私の衝動と懇意にさせて頂いているお客様の欲求が完全に一致したので作りました。
なので!!!かなり!!!こだわりました。時計本来の持ち味を生かす方向なんか考えません。<漢の実用ベルト>ただこの一点に集中です!
時計は何とランゲ&ゾーネのランゲ1をベースとします
この時計は本当に素晴らしいデザインで機械も抜群に美しい。ジェントルなイメージが強く取り付けられているベルトも当然ジェントルなスタイルを前面に打ち出しています。
この存在感に負けない漢ベルトを考えるかです。この時計にナイロンやカーフなど使って奇をてらう事は邪道な気がします。
ランゲのベルトは純正でもかなりカッコいい。
という事は完成度も当然高いという事です。
これは何を意味するのか・・・ハイパフォーマンスな車を勝手にいじり倒してデチューンしてしまう恐れがあるのと同じ・・・本気でハードルが高いです。
剣先の形に漢らしさを表現
何台ものバイクをいじり倒したタカギとしてはここで怯みません。完成したのが・・・
写真で見るとあまり変化がないような気がします・・・でも細かいところに漢の意地を加えています。
上が純正で下がタカギSPです。
ポイントとして剣先の形に漢らしさを表現してみました。がっちりガンッ!!という感じで純正と区別化できるようにと。
クロコダイルも違います
純正は竹符でも先端に向かい細かな符が混ざる感じですが、タカギSPは符が先端までカッチリさせています。
純正は使い心地を優先させているがための柄となり、タカギSPは腕に装着された時の見た目を重視している方向性です。
ステッチ
ステッチは純正と同等もしくはそれ以上に美しく完璧に近い糸ピッチで縫い込んで欲しいと頼みました。
弓カン
そして本体取付け側にも違いを見せつけてみます。
ケースの形状に合わせる様にアールをつけてみました。ちょっとした違いですがボディーブローのように効いてきます。
裏ラバーで防汗仕様に近づける
実用・実戦向けの違い。上がタカギSPで下が純正。違いはラバーを貼ってしまうという事です。やはりラバーを貼らないとダメです。既製品で販売されている革ベルトの多くがラバーではないタイプが多いわけですが、タカギSPはラバーにしてしまうという所です。
防汗仕様に近づける。完全防汗は作れないが、より近づけた仕様にします。
小穴の数も違います
本当は1ホールが良かったんですが、さすがに調整不可というのも思ったので、穴数だけ減らしました。当然ラバーです。
取り付けてみました
なるべくオリジナルの完成された美しいスタイルを崩さないように努力しました。
剣先が角ばっていると漢らしさが倍増します。
次回はブランパン・フィフティファゾムスにかなりごっついベルトを付けてみようかとお客様と作戦会議中です。あんな部分のクロコやらあんな色やら形やら・・・
宝石広場で販売されているパネライにFITするベルトも同じように熱い情熱をもって造られています!!!!